校長室から全校生徒の皆さんに発信します ♪
校長室より「3月前半(=ファイナル)」の鳩高生への応援メッセージ
鳩高生の皆さん!最後の応援メッセージです
~Adoさんの「自叙伝小説」を題材に~
鳩高生の皆さん、こんにちは。校長の田中です。家庭研修も最終コーナーにさしかかりました。素晴らしい時間を満喫していますか?
さて、今回の応援メッセージは、皆さんへの最後の応援メッセージとなります。テーマは上記、Adoさんに登場してもらいます。人は、いつなんどきでも自信を持ってことに臨める訳ではありません。誰でも、ふとしたことで自信が揺らぐようなことがあると思います。そんな時のために記憶の中にストックしておき、参考にしてもらえたらと思います。
始めます!ドスの利いた声で世の不満を吐き捨てるように歌ったデビュー曲「うっせぇわ」は衝撃的だった。「うっせぇ うっせぇ うっせぇわ」と始まったかと思ったら「あなたが思うより健康です」にはのけぞった。社会現象化したAdoブームは、その後もヒットを連発して今に至っている。素顔を一切公開していない謎めいた存在に興味が尽きないが、そのベールが遂に解かれるのか?
去る2月26日に初の自伝的小説が刊行された。本屋さんに直行しようとも思ったが、新聞報道やテレビでもミニ特集を組んでいた。Adoさんらしいというのだろうか、ストレートに語るのではなく、小説のかたちをとって自身の半生を描いている。『ビバリウム Adoと私』という自伝的小説で、主人公「沢木アオ」が自分の弱い部分と向き合いながら、人生を切り拓く物語だという。
主人公の沢木アオは小説の中の架空の存在だが、赤裸々に語られるエピソードは、Ado自身の実体験に基づくという。今の自分を形成するきっかけのきっかけは幼少期や家庭環境などで、これをファンの皆さんに話したいなと思うことが何回かあったらしい。3年ほど前から小説化に向けて動き始め、作家の小松成美さんがAdoのお母さんや事務所の社長らに話を聞き、執筆した作品である。
Adoはデビューから瞬く間に人気アーティストになり、数万人規模の会場で歌うことも増え、昨年のワールドツアーでは33都市で55万人を動員したという。鳩高生の皆さんに学んでほしいことは、今や日本人アーティストとして最大規模のワールドツアーを成功させるような大・大・大スターのAdoは、劣等感のかたまりだったこと。これは幼稚園時代のエピソード。お絵描きの時間に花火の絵を書いていた。渦巻きのような青色とか黄色とか、きれいな色がぐるぐるしているのが沢木アオ(Ado)の花火だった。しかし、それを見た、放射状に広がる一般的な花火を書いていたお友達に否定されてしまう。それだけではなく、先生にも「いいえ、『ぐるぐる』は花火じゃないです。アオちゃん、間違っていますよ」と全否定されたエピソードが語られています。みんなと同じにできない自分と、それを面白がる視線。先生の一言で、幼いアオ(Ado)の心は粉々になったという。このことについて、当時を振り返った今のAdoさんは「良くも悪くも暗闇の部分、陰の部分。ある種、私らしさを形成したきっかけでもあった」と前向きにとらえると共に「子どもながらいろいろなことを考えていたんだな」と述懐する。その後も学校生活での違和感などから不登校になり、両親との関係にも悩んだ。
そんな自分のすべて受け入れて今のAdoさんがいる。素晴らしいことではありませんか。私たちはAdoさんと同じように生きることはできませんが、例えば、マイナスに受け止めてしまうようなことにもプラス面を見出してみてはどうでしょうか。そこから何かが生まれるかもしれません。
幼稚園時代のアオ(Ado)は、周囲のお友達と気持ちを分かち合うことはできませんでした。これは取り立ててさわぐほどのこともないよくある普通のことなのかもしれません。また幼稚園の子どもが、そこまで思いを巡らせるものではないかもしれませんが、Ado本人が、子どもながらいろいろなことを考えていなんだな、と振り返っていることを踏まえると、幼稚園の子どもゆえ、この悩みを上手く言語化できなかっただけで、なぜ気持ちを分かち合えないのかと考えていたかもしれません。ナチス・ドイツの強制収容所に拘束されながらも奇跡的に生還したヴィクトール・フランクルは、「すべての人間が分かち合える究極の意味が存在するのであれば、人は互いに平等な人間同士として理解し合うことができるはず。もし人を分けることができるのならば、その人の生まれや育ちによってではなく、その人、個人が身に付けた人間性によってでしか分けることはできない」と考えていました。
そして、著書『夜と霧』のなかで次のように言っています。「この地上には2種類の人間がいます。それも、品格のあるしっかりした「人間」か、またはそうでない「人間」か、この2種類だけなのです。そして、この「2種類の人間」は、両方とも一般的に広まっていて、どんなグループにも入り込み、至るところに浸透しています。つまり、どんなグループでも、品格のあるしっかりした人間だけで成り立っているということはないし、あるいは、しっかりしていない人間だけで成り立っているということもないのです」と。
この応援メッセージを読んでくれた皆さんは、この地上に「2種類の人間」がいるということを知りました。そして無意識のうちに、自分は、品格のあるしっかりした「人間」のグループを目指そう!と考えてくれたのではないかと想像します。少なくとも、こうした構造があることを知った皆さんは、見えない大きな力を得たといえると思います。これからも、皆さんのことを陰ながら応援しています。
★★★
今回が最後の応援メッセージになります。毎回、読んでくれた皆さんにはこの場を借りて「ありがとう!」を伝えたいと思います。次回は、ありませんが、次回に相当するのが3月10日(火)の「卒業証書授与式並びに閉校舎式典」での私の「式辞」です。卒業式というオフィシャルな場で皆さんに最後のメッセージを贈ります。
皆さんと交流した2年間は本当に楽しかった。ありがとう!
埼玉県立鳩山高等学校 第17代校長 田中 達哉
校長室より「2月後半」鳩高生への応援メッセージ
家庭研修という名の“黄金の日々”。さあ、折り返し地点に来ました!
何かに追い立てられることなく“余裕を持って”自己磨きしていますか?
鳩高生の皆さん、こんにちは。校長の田中です。家庭研修、満喫していますか?ちょっと振り返ってみましょう。1月29日(木)に学年末考査が終わり、翌日は芸術鑑賞会。『バック・トゥ・ザ・フューチャー』、見ごたえがあったようですね。それから早、2週間以上が経(た)ちました。そこで、一行目の問いかけというわけです。教習所通いや4月からの資金作りなどのためのアルバイトほか、結構、忙しい毎日かもしれません。それでも毎日、8時40分までに教室に着かなければならない生活とは一線を画す黄金の日々ではないでしょうか。
さて、本日2月16日(月)は、今、読んでいるこのメッセージ、「2月後半」の鳩高生への応援メッセージ配信日です。太平の眠りについているところで、少し現実に引き戻しましょう。次に皆さん全員が登校する日はいつですか?・・・そう、3月5日(木)です。暦の上では2月1日から家庭研修が始まったわけですが、芸術鑑賞会の翌日は土曜日でしたから、休みという意味では1月31日から昨日まで、16日間ありました。そして本日の応援メッセージ配信日を挟んで、明日から登校日の前日の3月4日(水)までの日数もちょうど16日間あります。鳩高生の皆さんには家庭研修後半を一層充実した日々にしてほしいと願っています。その原動力として本日のこの応援メッセージが気持ちを新たにするきっかけの一つになってくれたらと思います。そしてもう一つ秘密兵器があります。学年末考査前日の1月26日(月)6限の実学の時間、自分宛に『家庭研修の自分へ』というテーマで書いた絵はがきの出番です。その絵はがき、本日、皆さんのもとに届く予定です。自分にどんなメッセージを書いたか覚えていますか?
絵はがきには、皆さん一人一人が思い思いに綴った自分へのメッセージが書かれています。加えて私からもメッセージを書かせてもらいました。皆さん一人一人に向けたメッセージの内容は、一人一人の目標や課題に応じたメッセージで、誰一人として同じ内容はありません。そんな皆さん一人一人に向けて書いたメッセージですのでしっかり受けとめてもらえたらと願っています。誰一人同じメッセージではない、と言いましたが、一点、最後の締めのメッセージは全員同じものにしました。それは3月10日(火)に向けたメッセージです。3月10日は「卒業式」ですが、例年どおりの卒業式ではありません。「卒業式並びに閉校舎式典」という今年度末で校舎を閉じる意味合いも含めた卒業式となります。そこに向けたメッセージが共通です。しっかり受けとめて一人でも多くの友達・クラスメイトと共有してほしいと思います。
家庭研修の折り返し地点に来た本日、届いた絵はがきによって、皆さんが引き続き“余裕を持って”自分磨きに邁進する原動力になれば嬉しく思います。ゆったりとした気持ちで少しづつ前進して行ってください。皆さんには、とても贅沢な時間がたくさん残っています。応援しています。
次回の応援メッセージは3月2日(月)にアップします。このホームページで会いましょう!
校長室より「2月前半」の鳩高生への応援メッセージ
「家庭研修」という名の“極上の時間”
鳩高生の皆さん、こんにちは。校長の田中です。1月29日、学年末考査が終わりました。その後、生徒の皆さんに再編整備に伴う片付けを協力してもらいました。校舎の4階、3階、2階から机・椅子・教壇・ロッカー等の運び出す作業は、皆さんの力なしには成し遂げることのできない大作業でした。お疲れ様でした。また、ありがとうございました。
翌1月30日は芸術鑑賞会。午前、池袋に集合して散策。班各自での昼食を挟んで浜松町駅近くの四季劇場にて「バック・トゥ・ザ・フューチャー」を観劇。舞台全体の表現や演者の息遣いなど、本物に触れた贅沢な時間だったと思います。1年以上前から学年が温めてきた行事。皆さんひとり一人、心が豊かになって家路についたと想像します。
明けて本日、2月2日。暦の上では日曜日の2月1日から家庭研修に入りました。さあ、これから3月4日までの1か月以上の家庭研修は、皆さんにとって今後の長い人生においても、おそらく2回目を経験することのできない“極上の時間”と言って過言ではないと思います。1月26日(月)の6限、視聴覚室での「実学」で伝えたことを復習します。家庭研修とは、これまで3年間、早起きをして電車に乗ってバスを乗り継いで学校に登校した日々と出欠席の扱いは変わりません。もちろん、通学形態は、自転車であったり、バスと徒歩など様々ありますが、ことの核心は、出欠の扱いです。この家庭研修中は皆さんひとり一人、思い思いの時間を過ごしていることと思います。
ある朝、ある生徒は午前11時に起床したとします。またある生徒は午前5時に起床したとします。午前5時に起きた人はもちろんですが、午前11まで寝ていた人も当然のことながら遅刻とカウントされることはありません。全員が例外なく同様です。したがって家庭研修中は、全員が無遅刻、無早退、無欠席で授業日数だけがカウントされます。因みに2月の授業日数(土曜日・日曜日と祝日を除いた日数)は、18日間です。
「頑張れ!」の反対は何だと思いますか?と質問を投げかけました。これはある書籍から引用したものです。その著者は、「頑張れ!」の反対を「余裕を持って!」と述べていました。別の言い方をすれば、「頑張れ!」の反対を「余裕を持って!」と我々に提案してくれたのです。まさに皆さんの家庭研修中の心得のようなものだと思い、紹介しました。つまり、「頑張れ」の反対と言っても全く頑張らない訳ではない。目指すゴールは一定の成果をイメージしており、その過程において、歯を食いしばってでも、なにがなでもんでも頑張る、ではなく、お茶でも飲みながらじっくり自分のペースで取り組んでください、ということなのです。
ですから、これまで頑張ってきた分、寒い折、出来るだけふとんの中で過ごしたい、という人は、一日の内、30分でもいいので、また、ふとんからお顔だけ出すでもいいので、例えば“自分の進路に関する本を読む”などしてもらえたら4月からの皆さんの新しい生活は、ひと味ちがった日々になるかもしれません。これによって周囲の誰かから頼られる存在としてデビューしているかもしれません。いずれにしても今の自分をブラッシュアップ(=自分の技術や能力にさらに磨きをかけること。一段とすぐれたものにすること)して、まずは3月5日(金)の登校日を迎えてほしいと願っています。
★★★
その際、ひとつ注意点があります。今日から始めてください!「明日やろう!は、〇〇ヤロー」という言葉を聞いたこと、ありますか?〇〇は、あまりいい言葉ではありませんが、何かというと先送りしてしまうクセのある人を戒める言葉です。実際、「今日はちょっとやる気にならないから明日からにしよう!」、「今日は疲れているから明日からにしよう!」などなど先送りしていたらアッという間に3月5日を迎えます。注意してください。
さあ、兎にも角にも、この家庭研修、これまでの皆さんの人生の中でも特別贅沢な、そして自由な時間になるはずです。もちろん、これから入試本番という人もいれば、教習所通いが忙しい、4月からの新生活に向けた資金稼ぎ、小遣い稼ぎてアルバイトがギュウギュウに詰まっている、など決してヒマな訳ではないと思います。それでもこの“極上の時間”を皆さんを成長させる豊かな時間にしてほしいと願っています。
前回もこの言葉を使いました。「有終(ゆうしゅう)の美を飾る」という言葉があります。この1年間、そしてこの3年間、多くの経験を積んできた皆さんだからこそ、この家庭研修期間を少しでも有意義に過ごして、あの時があったから今の自分がいる!というゆるい中にも近い将来を見据えた日々にしてもらえたらと思います。私も校長室からコーヒーでも飲みながら“余裕をもって!”応援しています。
次回の応援メッセージは2月16日(月)にアップします。このホームページで会いましょう!
校長室より「1月後半」の鳩高生への応援メッセージ
百里を行くものは、九十をもって半ばとす
鳩高生の皆さん、こんにちは。校長の田中です。1月8日に始まった3学期。2月から家庭研修となる皆さんにとって学習面での最後の山場を迎えます。これまでの貯金(!?)で逃げ切りを図るのではなく、最後まで目の前の勉強をしっかりやり切ってください。
今回のテーマは、「百里を行くものは、九十をもって半ばとす」。中国の戦国時代の逸話をまとめた『戦国策』という書物に収められているものです。「百里(約400㎞)を行くものは、半分の五十里を文字通り半ばと考えるのではなく、九十里行ってから、やっと半分済んだ、と考えなさい」という意味です。物事は、初めやさしく終わりは困難で、成し遂げる者が少ない、という意味もあります。と言うのも『戦国策』では、「これ末路の難を言ふ」と続いています。あと少し残った道に何が待ち構えているか分からない。それを乗り越えて初めてやり終えたことになる。最後まで気を抜かない、ということです。
スタートが若干つまずいたとしても、「終わりよければ全てよし」という言葉もあります。百里のゴールに九十里を中間地点というこの戒めに加えて、さらにゴール近くに中間地点があると、その明晰な頭脳で示した人がいます。芥川龍之介です。
芥川龍之介の著作に『侏儒の言葉』という随筆・警句集があります。この中に「天才」という項目があり以下のように書かれています。
「天才とは僅(わず)かに我々と一歩を隔てたもののことである。ただこの一歩を理解するためには百里の半ばを九十九里とする超数学を知らなければならぬ。」
「九十」でもまだまだで、「九十九」で半ばとする考え。天才が示した根拠は数学です。99と100を数学的に比をとると2分の1となる。この超数学とは指数関数のことでした。数学が得意な人はもちろん、ちょっと苦手という人も是非トライしてみてください。
さて、物事を最初から最後まで気を抜かず、手抜きもせずにやり通すことを「慎始敬終(しんしけいしゅう)」といいます。最後まで一生懸命やり通す、今の皆さんにぴったりの四字熟語だと思います。
さらに、最後までやり遂げ、立派な成果をあげることを「有終(ゆうしゅう)の美を飾る」と言います。この1年間、多くの経験を積んできた皆さんにふさわしい美しい言葉だと思います。最高の3月を迎えるためにも、九十里にいる今こそ、もう一度、ギアを上げて最終コーナーを駆け抜けてほしいと思います。応援しています。
次回の応援メッセージは2月2日(月)にアップします。このホームページで会いましょう!
校長室より令和8年(2026年)「1月前半」の鳩高生への応援メッセージ
あと一歩だけ、前に進もう!
鳩高生のみなさん、新年明けましておめでとうございます。校長の田中です。みなさんにとって高校生活の最終コーナーと言ってよい3学期を迎えました。2学期終業式にも話しましたが、体調管理、怠ることなく学校生活を送ってください。
さて、いつの頃からだったか、みなさんが頑張っているところ、授業中勉強に、体育祭に、文化的行事に、モルック に、・・・、何かに一生懸命、取り組んでいる姿を見ていると時々、私の頭の中で「スガシカオのProgress」のイントロが流れ始めます。
“ジャジャジャン ジャジャジャン ・・・” “ぼくらは位置について 横一列でスタートをきった ・・・”。
スガシカオというシンガーソングライターは、結構な苦労人で歌手として軌道に乗るまでは経済的に困窮していたといいます。おかずがなくて窮し、一度、「ご飯に胃薬をかけて食べた」という強烈なエピソードがあります。続けて「あまりのまずさにすぐ吐き出した」とテレビ等で告白しています。そんな過去をもつスガシカオのProgressは、NHKのドキュメンタリー番組、「プロフェッショナル仕事の流儀」のテーマ曲として一世を風靡し、今なお番組が放映されるたびに輝きを放っています。多くの生徒のみなさんは聞いたことがあるのではないかと思いますが、「聞いたことがない!」という人は、今すぐ、「スガシカオ Progress」でググってみましょう!YouTubeで聴くことができます。
上記に続く歌詞は、「つまずいているあいつのことを見て、本当はシメシメと思っていた」と続いていきますが、私がみなさんのテーマ曲として推したいのは、そこではなくもう少し先です。
“ずっと探していた 理想の自分って もうちょっとカッコよかったけれど ぼくが歩いてきた 日々と道のりを ほんとは“ジブン”っていうらしい”
“ぼくらがユメ見たのって 誰かと同じ色の未来じゃない 誰も知らない世界へ向かっていく勇気を“ミライ”っていうらしい”
“あと一歩だけ、前に 進もう”
これはみなさん鳩高生だけではなく全ての高校生が、いや、すべての人が、これまでの人生を振り返って背中を押してもらえるものだと思っています。誰もが、思った通りの理想的な小中高時代を歩んできたわけではないと思います。仮に周囲の誰もが羨むような経歴を歩んできたと思われる人であっても、その人なりの悩みや苦しみがあり、今があるのだと思います。そういう“自分が歩いてきた 日々と道のりを ほんとは“ジブン”っていうらしい”など、ストレートに勇気をもらえるメッセージではありませんか?
また、みなさんが卒業して迎える4月は、楽しみばかりではなく、言い知れぬ不安もあると思います。そんなみなさんに、“誰も知らない世界へ向かっていく勇気を“ミライ”っていうらしい”というスガシカオという才能のかたまりのような人のメッセージは、何かワクワクしませんか?
だからこそ私はスガシカオからこのメッセージを拝借して鳩高生に伝えたい!
★★★ “あと一歩だけ、前に 進もう!” ★★★
追伸
次回、1月後半の応援メッセージは、1月19日(月)にアップします。このホームページで会いましょう。
校長室より「12月後半」鳩高生への応援メッセージ
ジャンプして卒業するために
みなさん、こんにちは。校長の田中です。気づけば12月も中旬、もうすぐ新年ですね。2学期の終業式まで1週間余りとなりましたが、体調は整っていますか?年度当初から高校生活最後の・・・という年でしたが、いよいよ実感をもってしめくくりを迎えます。そのような時期ですから体調管理はもちろん、勉強面での不安が無い状態で新しい年を迎えてほしいところですが、まだまだ山あり谷ありかもしれません。一人ひとり、目の前の自分の課題にしっかりと取り組んでください。
これから進路実現に向けて大勝負がある人は、兎に角、勉強に集中して目の前の壁を乗り越える努力をしてください。一方で、進路は決まったという人。年末年始は、自分自身と向き合ってジャンプする、ブラッシュアップする大きなチャンスです。
ここで「ブラッシュアップ」という言葉を紹介します。英語の「brush up」からきており、「磨き上げる」、「改善する」という意味です。みなさんにとっては、高校生活で培ってきた自分をさらに成長させる努力のことを指します。
2学期、日々の授業を軸とした学習はもとより、みなさんをブラッシュアップさせる様々行事がありました。そしてそうした行事を受け身でこなしていくのではなく、自らジャンプして行こうとする鳩高生がいました。みんなです。スクール・カウンセラーの先生と共にコミュニケーション・スキルを学び、体育祭で自分の力を出し切ることを通して、自分の役割を果たすことに取り組み、焼き芋大会では学年全員で楽しみ、生徒会企画のレクリエーションではすべての生徒がプレイヤーとなり、ポートボール、モルックを通して汗を流しながらチームワークを育むなど、かけがえのない多くの経験を積みました。
そこで年末年始、ブラッシュアップした自分を振り返ってみましょう。一つ結論めいたことを言うと、人間は生涯、ブラッシュアップしていくものなのだと思います。そうした中で、高校生活の最終章にさしかかったみなさんは、ブラッシュアップした自分にさらに磨きをかけ、卒業までにどんなジャンプをしたいか?この「ジャンプ」とは、「挑戦・チャレンジ」を意味し、さらには「挑戦した結果の果実=ごほうび=成果」をも指します。
ジャンプして「こんな自分になって卒業式を迎えたい」そんなことを年末年始、自分自身と向き合って自分なりの目標を立ててほしいと思います。そしてそのジャンプには、日々、小さな結果が出るものもあるかもしれません。その際、結果としてうまくいかなかったとしても、自分を責めないことが大事です。とは、ある心療内科医の先生のアドバイスです。そして、むしろ挑戦しようとした努力を評価したいものです、と言っています。さらにうまくいかなかったことばかりを気にしていると挑戦できなくなる、と。続けて、たとえ失敗しても目標をもってチャレンジする人に幸運の女神は訪れるものだと言います。
話が少し散らかりましたのでまとめます。今回、テーマを「ジャンプして卒業するために」としました。それは、すべての鳩高生にジャンプしてほしいという強い願いからです。そしてジャンプして卒業した人は、卒業してからも果敢にジャンプし続ける人になれると思うからです。改めて年末年始、自分のどんな面を伸ばしたいのか?どんな自分になりたいのか?ジャンプするために自分自身と向き合ってみてください。応援しています。
追伸
次回、令和8年1月前半の応援メッセージは、令和8年1月8日(木)始業式の午後にアップします。このホームページで会いましょう!
校長室より「12月前半」の鳩高生への応援メッセージ
12月8日
~鳩高生にとっての12月8日~
こんにちは、校長の田中です。冷たく澄んだ早朝の青空に山々の稜線が美しく映え、街にはクリスマスキャロルが流れる師走を迎えました。あれほど暑かった今年の夏も、もう遠い過去のように感じます。
さて、今回のテーマは、「12月8日」としました。このテーマを選んだのは、ふと手にした太宰治の短編小説に『十二月八日』という作品があり、小説の内容とは全く関係ありませんが、この「12月8日」という日が、鳩高生にとってとても大事な日だからです。鳩高生にとっての「12月8日」は追って触れるとして、何かの縁あって私にこの小説を引き合わせてくれた太宰治の『十二月八日』について少し触れておきたいと思います。
太宰治の『十二月八日』は、タイトルとなっているその日の出来事を一人の女性の視点から描いた作品です。太宰治の作品を紐解いてみると、こうした女性に仮託した作品が実にたくさんありました。これを読んだ世の女性は、自分の気持ちと重ね合わせ、その視点、思いに共感。こころを鷲掴みにされた女性は、太宰に惚れてしまうのだそうです。これは本校に勤務する日本語支援員の先生から教えてもらいました。実際、太宰は私生活でだいぶ女性にモテたことはつとに有名です。
話しを元に戻し、「十二月八日」は昭和16年(1941年)、太平洋戦争が始まった日です。戦争に対する太宰自身の複雑な思いを語り手である主婦をとおして、その心理を描写しています。作品の中で語られる様々な思い、語りかけは、現代を生きる私たちに向けられた問いかもしれません。文庫本のサイズでいうと、ほんの15頁ほどの小説です。機会があれば是非、読んでみてください。
★★★
さて、鳩高生にとっての12月8日を論じましょう。あえて言わなくても十分承知のことと思います。そう、期末考査前日です。既に進路が決まった人も多いと思いますが、進路が決まることが、直ちに卒業には直結しません。みなさんが日々取り組んでいる「各教科に属する科目、特別活動及び総合的な探究の時間」は、教育基本法が示す「平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質」を育成する大切なものです。全力で臨んでください。明日、12月2日が考査一週間前となりますが、考査期間中、全力を尽くすことは当然です。したがって、その前にどれだけ準備できるかがみなさんを大きく成長させる鍵です。12月9日からの期末考査に向けてしっかり準備をしてください。
すでに本格的に考査モードに入っている人もいるかもしれませんが、限られた時間を効率よく勉強するために、「科学的に証明されたすごい習慣」の勉強編をいくつか紹介します。いくつかと言いながら皆さんに伝えたい情報がたくさんありました。一気に読んでもらうのが、この応援メッセージですが、以下は、何度かに分けて読むことをお勧めします。今現在の自分の気持ちや波長と合ったものを一つか二つ選んで読んで「やってみよう!」と思ったものにトライしてみてください。
① スマホを近くに置かない
「スマホがそばにあるだけで注意力が散漫になる」とテキサス大学の研究チームが報告しています。何も大学の研究結果を聞かなくてもそう思いまよね。だた科学的な研究結果でもそう証明されていることを受け止めましょう。そこで研究チームは「移動しなければ手に取れない場所にスマホを置く」ことを勧めています。
② 好きなことから勉強しはじめる
広島大学の調査で「自分の好きな内容から取り組めば、モチベーションがアップする」と報告されています。自分の好きな内容から取り組むことは、やる気を促進し、自らのモチベーションを上げるうえでもひと役かってくれるということです。
③「差し込み学習」をする
いろいろな問題をシャッフルした方が学習効果が高まる。こうした学習方法を「差し込み学習(インターリーブ学習)」と呼ぶようですが、カリフォルニア大学などの研究で「まとめて」学習するのと、「間隔をあけて」学習するのはどちらがより効果的に覚えるのかを比較する実験を行ったところ、間隔をあけて学習(連続ではなく別の学習をはさむ)する方が成績がよかったそうです。私たちは時として「集中して一つのことを学習した方がいい」と思ったりしますが、実際にはいろいろな問題をシャッフルして取り組んだ方が学習効果が高まるという研究結果です。
例として挙げると、△ 「社会 → 社会 → 社会 → 社会」よりも、〇「社会 → 漢字書き取り → 英語 → 数学」の方が学習効率が高まるということです。
④「誰かに教える」意識をもつ
「あとで人に教える意識をもつだけで成績がよくなった!」とは、ワシントン大学セントルイス校による研究報告です。「誰かに伝えたい、と思う気持ちが理解を深める」のだそうです。みなさんも経験があると思います。「実際に教える機会があるとさらに学習効果がアップ」するということです。引き続き、テスト前に勉強の時間をつくってもらった時は、是非、「教え合い」をすることを勧めます。
⑤ こまめに休息をとる
「覚えたことを脳に定着させる活動は休憩中に行われる」とは、アメリカの国立研究所の研究結果です。休憩を最大化させたものの一つが睡眠ですが、やはり、記憶は睡眠時間中に整理されることが報告されています。状況によっては最後の手段として徹夜もやむを得ない場合もあるかもしれません。しかし、しっかり睡眠をとることが記憶の定着、クリアーな思考力の発揮に欠かせないことは多くの研究が語っていることです。よく学び、よく寝る。大切です。
⑥ ボールを握って記憶する
「ボールを90秒間右手で握って暗記し、左手で握って思い出すと記憶効率が高まる」とはモンクレア州立大学の研究結果です。この解説は、少し紙面が必要になるため省略しますが、ためしてみる価値はありそうです。
⑦ 冷たいタオルで顔をふく
「集中力が切れたら冷たいタオルで顔をふく」とは、電力中央研究所ヒューマンファクター研究センターの実験でその効果が証明されました。集中して勉強して疲れたら「まぶたを閉じて休んでから冷たいタオルで顔をふく」と一層、効果があるそうです。これも聞いただけでそのような気はします。是非、効果的に休息をとって、冬休み前の大きな山を乗り越えましょう!
ここに挙げた勉強法(学習法)をすでに取り入れている、という人も少なからずいると思います。様々な方法を試すことをお勧めします。そのためにも一刻も早く準備して試行錯誤することも大切な経験です。みなさんの今後の人生にいろいろなかたちで生かされるものと信じています。応援しています。
追伸
次回、12月後半の応援メッセージは、12月15日(月)にアップします。このホームページで会いましょう!
校長室より「11月後半」の鳩高生への応援メッセージ
大谷翔平という奇跡
~イラってきたら負けだと思っている~
こんにちは、校長の田中です。11月14日(日本時間)、大谷翔平選手は、アメリカ・メジャーリーグで3年連続4度目のMVPを、またしても満票で獲得しました。その大谷選手のワールドシリーズでのエピソードを交えながら私たちが彼の姿勢から少しでも学び、日々の生活に取り入れることができれば、きっと人生を豊かにできるはずです。今回はそのヒントを深堀りしていきたいと思います。
大谷選手の心に響く名言の一つに「イラってきたら負けだと思っている」という言葉があります。その大谷翔平の活躍に魅かれてメジャーリーグ・ベースボールを毎日のように見るようになった人は相当な数にのぼると推測されます。私もその一人です。大谷選手は出来得る限りの準備をして日々、全力で試合に臨んでいますが、イラっときたり、投げ出したりしたくなるような場面は数えきれないほどあると思います。実際、故意かと思われるようなデットボールを当てられたり、度を過ぎたヤジを受けたり、その他諸々。それでも大谷は表情を変えなかったり、笑顔でことに対応したり、そのメンタルの強靭さは、私たち常人には真似のできない領域にいると感じます。仮にそうしたイラっとくることを何度も我慢したり、スルーしても、これが1か月、2か月と続いたら通常の人なら怒りが爆発したり、寝込んだり、心身の健康を維持するのが難しいと思います。
さて、大谷選手のメンタルの強さや人間性を象徴する、こんなエピソードをご存じでしょうか。世界一を決める大舞台、ワールドシリーズでの出来事です。ドジャースの対戦相手は、大リーグで唯一、カナダにホームを置く、トロント・ブルージェイズ。大谷にとっていわくつきの球団である。2年前、ドジャース入団が決まる前、「大谷がトロントに向かった」という情報が世界を駆け巡った。「大谷、ブルージェイズ入団か!?」と怪情報が駆け巡ったが、結果はドジャースを選んだ。この時の失意をブルージェイズ・ファンは忘れてはいなかった。「可愛さ余って憎さ百倍」、大谷へのラブコールは自分たちの期待を裏切った大谷憎し、へと変わった。
ワールドシリーズ第1戦。第4打席で2ラン・ホームランを放った。その後の9回に向かった第5打席の大谷に、スタジアムに詰めかけた4万人のブルージェイズ・ファンは「We don`t need you=お前なんていらない。大谷は必要ない」を大合唱!!プロの選手だからある程度のヤジには慣れてはいると思いますが、これは、なかなか強烈な出来事です。そして大谷がすごいのは出塁した時、1塁を守る、よきライバルのゲレーロ.Jrに「オレ、いらないってよ」と茶目っ気たっぷりに話しかけ、ゲレーロ.Jrも苦笑いを浮かべていたのが傑作でした。もう超越しています。中継するカメラは、こうした大谷やゲレーロ.Jrの表情など、一挙手一投足を追っています。これでまた愛すべき大谷の人柄が全世界に発信されました。これまた、すごい。「イラってきたら負けだと思っている」、貫徹です!
記者にこのことを聞かれた大谷は「家庭内ではトロントで言われたようなチャント(唱和)は言われないように努めたい」と冗談交じりに語った。
こうして大谷に注目が集まる中、また、シリーズが活況を帯びる中、他人を中傷するような残念な行為も見られました。ブルージェイズ・ファンの世界的ラッパーは、ワールドシリーズ第5戦終了後、大谷の三振の画像を自身のインスタグラムに投稿。大谷が空振り三振で崩れ落ちる写真と共に「(ピッチャーは)もうベンチに向かってるぜ」と記し、大谷を煽(あお)った。この後、このラッパーに特大ブーメランが襲い、大炎上。すっかり株を落としてしまったことは周知のとおりです。改めて人を誹謗したり、中傷したりするものではないですね。皆でこの教訓を胸に刻み、常に人への敬意を忘れずに行動しましょう。
さて鳩高生のみなさん!大谷翔平選手のマインド(=精神や心の状態、意識)を想像してみてください。私が想像するに、大谷選手は今の自分を取り巻く全てに感謝しているのだと思います。こうして自分が大好きな野球をやれることも、周囲の多くの人の支援があってやらせてもらっていると小さなことにも目を向けて感謝しているのだと思います。実際、いつも周囲に対する感謝の言葉を述べています。みなさんも今日、こうして学校に通うことができるのも保護者の方はじめ多くの方の支えがあることに改めて目を向けてみてください。前回の応援メッセージでも言いました。「感謝は人を強くし、より良い行動へと導く」力があります。感謝の気持ちを持つことで、「皆さんの努力はさらに実り多いものになる」と確信します。
鳩高生のみなさん、家族、クラスメイト、学年の仲間、先生方、事務室職員の方への感謝を忘れずに、周囲と切磋琢磨して学校生活を一層豊かなものとしていきましょう!応援しています。
追伸
次回、12月前半の応援メッセージは、12月1日(月)にアップします。このホームページで会いましょう!
校長室より「11月前半」の鳩高生への応援メッセージ
高校生活最終章を歩む鳩高生へ
~文化の日と勤労感謝の日に寄せて~
こんにちは、校長の田中です。今回は、青く澄み切った秋空の下、高校生活最終章真っただ中を歩む鳩高生に11月の二つの祝日である「文化の日」と「勤労感謝の日」の持つ意味を改めて考えることで、来し方行く末について考える機会とし、皆さんの歩みに心からエールを送ります。
さて、11月3日の「文化の日」は、「自由と平和を愛し、文化をすすめる」という趣旨のもと制定されました。ここでいう「文化」とは、音楽や絵画、文学といった芸術作品だけを指すのではありません。私たちが日々生きる中で培ってきた知識・技術・思想、そしてそこから生まれる多様な営みそのものが「文化」なのです。皆さんの高校生活を振り返ってみてください。国語の授業で小説や詩などの作品を題材に作者の心情に迫ったり、歴史の授業で過去の為政者たちの考えに触れたり、理科の授業で自然界の法則を解き明かしたり。これら一つ一つの学びは、先人たちが積み重ねてきた知の集積、すなわち「文化」そのものです。皆さんは、これらを吸収し、自分の血肉とすることで新たな視点や思考力を育んできました。それはまさに、皆さんの内なる「文化」を豊かにするプロセスだったと言えると思います。
11月3日の文化の日に関する鳩山町の取り組みを紹介します。この日、鳩山町では、同町文化会館ホールにおいて鳩山町意見発表会、「第11回 言ってんべー・聞いてんベー大会」が催されました。「少子高齢化・高度情報化・グローバル化が進む今日、あるテーマに基づき町民等が自分の意見を発表する機会を設けるとともに、さまざまな立場の人々の意見に耳を傾け、それぞれの意見の違いを互いに認め合う寛容な考え方を通して町民等の交流を図る」ことを趣旨としています。そしてこの発表会には、本校3年生2名が「鳩山の小さい子どもたちへ」と題して、発表者としてステージに立ち、立派に語りつくしました。文化の日が象徴する「自由」とは、まさに皆さんが自らの意志で未来を切り拓く自由であり、「平和」とは、その創造的な営みが安心して行える社会基盤を意味します。皆さんが、これまで高校生活で身に付けた知性、感性、そして人間力こそが、これからの社会をより豊かにしていく原動力となることを信じています。
そして、11月23日の「勤労感謝の日」は、「勤労をたつとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」ことを趣旨としています。この日は、単に働いている大人たちに感謝する日ではありません。私たちが日々生きる上で享受しているあらゆるものが、誰かの勤労によって支えられていることに気づき、感謝する日なのです。皆さんの高校生活も多くの人々の「勤労」の上に成り立っていました。毎日の皆さんと顔を合わせている先生方、朝のSHRから授業、面談、学校行事等、日々まさに勤労に従事していました。そして皆さんが快適に学校生活を送れるよう、校舎の管理や事務作業にあたってくださった職員の方々がいました。普段、当たり前と思っていた日常は、学校だけでも大変多くの方々の勤労によって成り立っていました。そして、皆さんは大変立派です。なぜなら皆さんは、こうした縁の下の力持ち的な役割をしてくださっている方々にきちんと感謝の言葉を伝えることもできるからです。そうした皆さんの温かい心に、私は心から感謝しています。そして忘れてはならないのが、家族です。何よりも皆さんが安心して学業に専念できるよう、日々の生活を支え、精神的な支えとなってくれている家族への感謝を忘れないでください。
次に、皆さんの「勤労=努力」にも目を向けてみましょう。これまで皆さんは多くの人々の支えの中で、自分自身の「勤労」、すなわち日々の「努力」を積み重ねてきました。苦手な科目を克服しようと粘り強く勉強したこと、部活動で目標達成のために自分を追い込んだこと、文化祭や体育祭でクラスや学年全体を盛り上げるために準備段階からいろいろなところへ奔走したこと、これらすべてが皆さんの「勤労」であり、努力の証です。高校3年生の今、皆さんはこれまで以上に明確な目標に向かっています。すでに4月からの進路先が決まった人もいれば、これからが本番の人もいます。どんな道を選ぶにしても、そこには必ず「努力」が伴います。その努力、挑戦の過程で培われる忍耐力、課題解決能力、そして何よりも「やり抜く力」こそが、皆さんの未来を切り拓くかけがえのない財産となります。もちろんその「勤労」を支えてくれた、また、支えてくれている方々への感謝の気持ちを忘れないでください。感謝は人を強くし、より良い行動へと導く力があります。感謝の気持ちを持つことで、皆さんの努力はさらに実り多いものになると確信します。
鳩高生のみなさん、鳩山高校の正門から生徒玄関、階段、廊下、そして自分の机、・・・。普段、当たり前と思っているものにも感謝と愛情を注いで11月の歩みを進めて行きましょう!応援しています。
追伸
次回、11月後半の応援メッセージは、11月17日(月)にアップします。このホームページに集いましょう!。
校長室より「10月後半」の鳩高生への応援メッセージ
鳩山高校での高校生活、日々大切なものを習得しています!
こんにちは、校長の田中です。10月6日(月)、日本を元気にするニュースが飛び込んできました。2025年ノーベル賞、生理学・医学賞を坂口志文さん(大阪大学教授)が受賞。一日おいて10月8日(水)にはの北川進さん(京都大学教授)が化学賞を受賞。2賞で日本人が選ばれる快挙となりました。2賞同時受賞は大村智さん、梶田隆章さんが選ばれた2015年以来10年ぶりで、お二人の受賞のテーマはいずれも教科書に載るような分野の基礎を作った研究とのこと。受賞候補者として長年、名が挙げられており、待望の受賞となったようです。
こうしたニュースに触れながら鳩山高校の教育活動を振り返ってみました。入学当初から日々の学校生活をとおして「人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成」という教育基本法に掲げる取り組みが、生徒の大きな成長というかたちで実現しつつあると受け止めています。今回の応援メッセージは敢えて構成など気にせず、思いの向くままに書き綴ってみたいと思います。ということで徒然草ではありませんが、「心にうつりゆくよしなしごとを、そこはかとなく書きつくり」それでいてまとめは「あやしうこそものぐるほしけれ」とはならないものにしたいと思います。
さて、ノーベル賞受賞の話題から入りましたので、唐突ですが、鳩高生に質問です。日本初のノーベル賞受賞者は誰でしょうか?一般教養として知っておいて損はない知識です。少し時間があれば、出てきそうであれば、みなさんの知識の引き出しをあちこち探ってみてください。
何らかの解答を用意してから★★★以下を読んでもらえたらと思います。
★★★
「湯川秀樹」。はい、正解です。1949年、湯川秀樹はノーベル物理学賞を受賞しました。その内容は、「中間子理論」というものです。専門家の言葉を引用します。「この世に存在する全ては原子から成り立ち、その原子の真ん中にある原子核の中にプラスの電気を持つ陽子(ようし)と電気を持たない中性子が存在しています。そして、このプラスの陽子同士が何故結びつくのかが、研究者たちの長年の課題でした。そこで、湯川秀樹は中性子の中にマイナスの電気を持つ中間子の存在があって原子核を構成しているという発表をしたのです。」これが長年の課題を証明する根拠として認められ、ノーベル物理学賞、受賞に至ったのです。この湯川博士、相対性理論で有名なアインシュタインとも親交が深い方でした。天才同士、気が合うのでしょうね。驚くことに湯川博士は、理論物理学の大家であるだけでなく、思想家であり、歌人としてもその名が知られていたそうです。
湯川博士の著書、『目に見えないもの』(講談社学術文庫 1946年)は物理学者であると同時に、思想家、湯川秀樹を世に知らしめるものであったといいます。この著書の中で、次のように言っています。「教養とは、何らかの知識の習得を目指すことだが、その対象が何であるかよりも、知識の習得によって個々の知識を超えた何かを得て、それが自分自身の中に良い変化をもたらすところに主眼がある」と。学ぶことによって教養を深めることは、「目に見えない大きな宝物」を得るというわけです。余談ですが、福山雅治主演のガリレオ・シリーズ。福山雅治演じる天才物理学者の名前は「湯川先生」ですが、誰もがそう思うように当然のごとく、この天才物理学者の名前から拝借したわけですね。
ところで「目に見えないもの」の大切さを語った有名な台詞と言えば、サン・テグジュペリの『星の王子さま』だと思います。賢いキツネが王子さまに語った台詞を引用します。「それでは、大事な秘密を教えてあげよう。とても簡単なことさ。それはね、ものごとはハートで見なくちゃいけない、ってことなんだ。大切なことは、目に見えないからね」。また、王子さまは人が何かを愛するということは、自分がそのものに深く関わった結果であることを学びます。自分の星に咲いた見栄っ張りでわがままなバラの花の要求に応えてあげる、そのことが、いつの間にか自分の中に、そのバラへのかけがえのない愛情となって心の中に育っていることに気づきます。そして王子さまは言いました。「自分が愛する花のいる星は小さすぎて地球からは見えない。しかし、その花がどこかにあると思うからこそ、星空を美しいと感じるのだ」と。
湯川秀樹のいう目に見えないものとは、粒子のように小さくて目に見えないものから自分の中にもたらされた良い変化はじめ、幅広くあります。しかし、ここでは分かりやすく「自分の中にもたらされた良い変化」を湯川秀樹の「目に見えない大切なもの」としましょう。そして、サン・テグジュペリが教える「ハート(心の目)でみないとみえない大切なもの」を星の王子さまの「目に見えない大切なもの」としましょう。1年次、2年次で培った知的・経験的財産を踏まえて、今年度、鳩山高校で展開されている日々の授業、行事を通してクラス、学年の仲間、教職員、地域の方々と触れ合い、「自分中に良き変化」をもたらし、「心の目を養い」今日に至ったと感じています。つまり、みなさんは、鳩山高校での学校生活を通して日々大切なものを習得している、と胸を張ってよいと思います。
鳩高生のみなさん、引き続き、鳩山高校での一日一日を大切にして令和7年度・2025年度、第2学期の歩みを進めて行きましょう!応援しています。
次回は、11月前半の3連休明けの11月4日(火)にアップします。このホームページで会いましょう。