校長室より「7月後半」の鳩高生への応援メッセージ
「樽の中のワイン」の話
~ 一人一人の力を結集して、学校の力を高めよう!~
鳩高生のみなさん、こんにちは。校長の田中です。
先週末、うれしいニュースが飛び込んできました。本校美術部が、埼玉ピースミュージアム(埼玉県平和資料館、東松山市岩殿241-113)の戦後80年企画、「はとに願いを」のメインとなる展示物の制作を担当したことを伝えるニュースです。制作したタテ約3.3㍍、ヨコ約4㍍に及ぶ大きな鳩は、鳩山町、東松山市などの小中高、特別支援学校の児童・生徒が作った約3000の折りハトを大きなキャンバスに結集させた作品です。実物を目の前にすると息をのむほどの見事な作品と言ってよいと思います。埼玉ピースミュージアムは入館料、無料です。是非、足を運んでもらえたらと思います。美術部のみなさん、立派です!お疲れ様でした。
☆彡
さて今回は、ヨーロッパを舞台にした昔話で、「樽の中のワインが水になった」話です。何十年も村のためにつくした長老が故郷に帰ることになりました。そこで村人たちは感謝の気持ちとして何かプレゼントをしようと話し合い、皆でワインを一瓶(ひとビン)ずつ持ち寄り、“樽一杯”のワインを贈ることにしました。さっそく村の広場に大きな樽を置いて、村人それぞれがワインを持ち寄って、みんなで樽一杯にしました。
いよいよ長老が故郷に帰る日になりました。大きな樽のワインに長老は、たいそう喜びました。長老は集まってくれた皆で乾杯しようと、このワインを一杯ずつ飲むことにしました。しかし、どうしたことだろう。樽から注がれた液体はまったくワインの味がしない。まるで水のようだった。長老へのプレゼントを企画した者たちは長老の手前、戸惑い、恥じ入った。その場は、突き刺すような静寂が支配した。
しばらくして隅にいた一人の村人が立ち上がって言った。「実は・・・、私はワインを入れませんでした。みんながワインを入れるだろうから私の一瓶分くらい水を入れたって誰にも分からないだろう、そう思ってしまったのです」。すると間髪入れず、別の男が立ち上がった。「実はおれも同じことを・・・」。その後、次々と「私もです」、「俺もです」と言いだし、とうとう村人全員が同じことをしていたことが分かった。
この話から私たちが学ぶべき教訓は、「自分一人くらい・・・しなくたって・・・」が広がると集団・組織は、崩壊(ほうかい)してしまうということです。鳩高生のみなさん、今日、明日はZOOMを使ってオンライン形式で学ぶ機会があります。普段の顔を突き合わせている授業とは違い、「自分ひとりくらい、・・・」という気持ちがどこかにありませんか?今一度、自分を振り返ってみてください。オンライン形式だからこそ、集中して臨まないと“置いてけぼり”をくってしまうかもしれません。「自分ひとりくらい・・・」という気持ちは誰でも持つものかもしれません。逆を言えば、何かの折、もし、「自分ひとりくらい・・・」と考えたなら、同じようなことを考えている人がたくさんいる、と考えた方がよいでしょう。私たちにとって注意すべき教訓です。
村人たちの話に戻ります。仮に「自分ひとりくらい・・・」という気持ちが頭をよぎったとしても、村人一人ひとりが、「もしかしたら『自分くらい…』、と考える人がいるかもしれないけど、自分は皆で決めたルールを貫き、ワインを入れよう!」と考えたら結果は大きく違っていたのではないかと思います。鳩高生のみなさん、そんなみなさんであってください。鳩高生、一人一人の力を結集して、鳩高の力を一層、高めよう!
間もなく夏休みを迎えます。暑い夏が予想されます。「今日一日くらい・・・」いいか、という日があって全然よし、と思いますが、これが何日も連続すると危険信号です。40日など、あっという間に終わります。もっと大袈裟(おおげさ)にいうと「人生とは、『一日くらい・・・』という今日の積み重ね」だと思います。9月1日、透き通るような笑顔で登校できるよう今日から、今から、この時間を大切に過ごしてください。
次回の応援メッセージは8月1日(金)にアップします。このホームページで会いましょう!