校長から

2024年12月の記事一覧

校長室より「12月後半」の鳩高生への応援メッセージ

早く行きたければ、ひとりで!遠くへいきたければ、みんなで!

  鳩高生のみなさん、こんにちは。校長の田中です。早いもので12月も後半になりました。寒さも例年並みとなっているようです。冬休みまであとわずか、2学期終業式まで健康第一で走り抜けてください。

 さて今回はタイトルにつけた「早く行きたければ、ひとりで!遠くへいきたければ、みんなで!」というテーマで語りたいと思います。地上波のテレビで「ぼくらの時代」という鼎談(ていだん)番組があります。鼎談(ていだん)」とは、3人が向かい合って話すという意味です。その3人は、皆、いわゆる芸能人です。仕事仲間であったり、古くから付き合いのあるお友達など、3人のゲストによるざっくばらんな会話は、有名芸能人のプライベートの話など、普段とは違った顔が見られる面白い番組だと思っています。

 その「ぼくらの時代」で、Kis‐My‐Ft2の藤ヶ谷太輔さんを含めた3人のゲストの回がありました。「へー、そんなこともあるんですね」などと会話がはずんで進行する中、藤ヶ谷太輔さんは、「自分はいつもこう思っている」と切り出して、「早く行きたければ、ひとりで!遠くへいきたければ、みんなで!」と2人に語りかけました。「うおー!」。これを聞いた2人はたいそう感動し、ひとりのゲストは「この言葉を聞けただけで満足、ここで番組が終わってもいいかも」と感動しきりでした。テレビを見ていた私も「なるほど!」と唸ってしまいました。私と同様にテレビを見ていた藤ヶ谷ファンからは、「藤ヶ谷くん、カッケー!」という声が聞こえてきそうでした。ヒントとしたものはあると想像していましたが、後日、みつけました。

 

 If you want to go fast, go alone. If you want to go far, go together.

 早く行きたければ、ひとりで行け。遠くまで行きたければ、みんなで行け。

 

 これはアフリカの諺(ことわざ)だそうです。太古の昔、厳しい自然環境を前にして人間が家族をはじめ自分たちの仲間を守り、生き抜くためにはみんなで協力して行動することが求められたことでしょう。時には一刻を争うような危機にスピード感をもってひとりで行動する必要もあったと想像します。様々調べると岸田元首相も所信表明演説で引用していました。

 さて、これはみなさんの学校生活にも当てはめることが出来そうです。ひとりではとても出来そうもないことでも、「みんな」がいれば、「みんな」が力を合わせれば実現できることはたくさんあると思います。おおいに参考になる言葉だと思います。「遠くまで行きたければ」の「遠く」を自分なりにアレンジ、再構成するなどしてみてください。鳩高生のみなさん、「みんなで行く!夢」を持ってもらえたらと思っています。応援しています。

  次回、「令和7年、2025年1月前半」の応援メッセージは、3学期始業式の1月8日(水)にこのホームページ(=ウェブサイト)で会いましょう!また、次々回の「1月後半」の応援メッセージは、1月20日(月)にアップします。

校長室より「12月前半」の鳩高生への応援メッセージ

不断の努力・コミュニケーション・チームファースト

~ 大谷翔平・MVP・チームメイトが心から祝福 ~

 

 鳩高生のみなさん、こんにちは。校長の田中です。

 何について論ずるのか?分かるようで焦点がしぼれないタイトルですが、今回はアメリカ大リーグで記録づぐめのシーズンを送り、過日、リーグMVPを満票で獲得した大谷翔平選手が多くの人から支持を集める理由について深掘ってみたいと思います。

 100年以上の歴史を誇る大リーグでDH(打者専門で守備につかない指名打者)でMVP(最優秀選手)を獲得した選手はいません。Baseball(ベースボール)発祥の地、アメリカからすれば、ただでさえ昨年、別のリーグでMVPを獲得したアジアからきた若者にこれ以上、活躍されてはプライドが許さない、そんな本音も見え隠れする中での自身3度目のMVP受賞にチームメイトも心から祝福していました。まず大前提として大谷選手の野球にかける情熱、不断の努力があります。二刀流を掲げて海を渡った2018年、開幕前は苦戦し、打撃は高校生レベルとまで酷評され、二刀流は無理とささやかれる中、シーズンが終わってみれば新人王を獲得。2021年には二刀流が開花してMVP。猛者ぞろいの大リーグの中でも超一流の選手として認められました。

  そしてドジャースに移籍した今シーズンの開幕前、大谷選手は力強く言いました。「自分にとって、(チームの)勝利が最優先」と。大谷選手の活躍を語るのにあたってこの言葉にすべてが凝縮されていると思います。プロの野球選手である限り、自分の成績が大事なのは言うまでもありません。成績が悪ければ戦力外になってチームに残ることさえできません。だからこそ、と言ってもよいかもしれません。いずれにしても「チームファースト」を宣言しました。もちろん、「自分の成績よりチームの勝利が最優先」という言葉はもっともで、多くの人が共感するものだと思います。実際、どうだったか?大谷選手は確かに多くのホームランを打ちましたが、状況に応じて走者を進塁させるチームバッティングに徹していました。また、チームに勝利をもたらすために一つでも次の塁に進もうと常にチャンスを伺い、挑んでいました。そうしたプレーに辛口のメディアも大絶賛していたことがたびたびありました。

  コミュニケーションについては、通訳の水原氏が事件を起こしてチームを離れたことで(新たな通訳はつきましたが)チームメイトと直接、接する機会が多くなり、結果として幸いしたようです。ユニコーンと称されるほど、パワーとスピードに溢れる一方でチームメイトと無邪気にジョークを交わす、ごく普通の若者の姿に周囲の人は皆、魅了されました。大谷選手の試合に向かう姿勢、準備、練習など野球への情熱、野球観、人間性に触れて、チームメイトが改めてリスペクトしたのです。

 開幕から5月、6月と成績を積み重ねる大谷選手に贔屓(ひいき)のファンからはMVPコールが起こるものの、一方でDH(指名打者)に専念した大谷選手はMVPは取れないという論調も強まりました。実際、打者としては申し分ない成績を残した往年の名選手もMVPを獲得できなかったことで大谷選手がMVP候補に挙がること自体に嫉妬が渦巻いたりもしました。それでもそんな内外の物言いを黙らせるほどの途轍(とてつ)もない記録、「50-50(50本塁打-50盗塁)」をはじめ数々の成績を打ち立ててMVPを獲得しました。MVP受賞直後のインタビューでは多くの大リーグ史上初の成績を残しながら「チームを代表してもらったと思っている」と語りました。これに対して同僚のムーキー・ベッツ選手は「翔平は受賞の後に何度もチームについて話していたよね。誰よりも自分に厳しいはずだけど自分のことは二の次なんだ。その結果は周りの人のおかげだと本気で思っているんだよ。本当にそう思っていることは、ずっと一緒にいれば分かるよ。」と。これ程の成績の残しながらその実、本人の言葉どおりチームファーストであったこと、これこそ大谷選手を大谷選手たらしめているのだと思います。野球に詳しい人は思い出してください。日本でもアメリカでもありました。もの凄い成績を残した選手がチームメイトから「彼は自分の成績しか考えていない」と批判されることがあったことを。この話には誤解もあったと言われていますが、少なくとも周囲の人の中には、「凄いことは認めるけど自分の成績しか…」、そう感じていた人が少なからずいたということです。

  大谷選手の偉業は大きすぎて私たちと比較することは現実的ではありませんが、鳩高生のみなさん、みなさんも日々小さな何かを成し遂げていると思います。みなさんが大小、何かを成し遂げた折には、周囲から心より祝福される人であってほしいと願っています。最後に改めて今回のタイトル、「不断の努力・コミュニケーション・チームファースト」をかみしめてほしいと思います。応援しています。

  では次回、12月16日(月)にこのHPで会いましょう!