2025年12月の記事一覧
校長室より「12月後半」鳩高生への応援メッセージ
ジャンプして卒業するために
みなさん、こんにちは。校長の田中です。気づけば12月も中旬、もうすぐ新年ですね。2学期の終業式まで1週間余りとなりましたが、体調は整っていますか?年度当初から高校生活最後の・・・という年でしたが、いよいよ実感をもってしめくくりを迎えます。そのような時期ですから体調管理はもちろん、勉強面での不安が無い状態で新しい年を迎えてほしいところですが、まだまだ山あり谷ありかもしれません。一人ひとり、目の前の自分の課題にしっかりと取り組んでください。
これから進路実現に向けて大勝負がある人は、兎に角、勉強に集中して目の前の壁を乗り越える努力をしてください。一方で、進路は決まったという人。年末年始は、自分自身と向き合ってジャンプする、ブラッシュアップする大きなチャンスです。
ここで「ブラッシュアップ」という言葉を紹介します。英語の「brush up」からきており、「磨き上げる」、「改善する」という意味です。みなさんにとっては、高校生活で培ってきた自分をさらに成長させる努力のことを指します。
2学期、日々の授業を軸とした学習はもとより、みなさんをブラッシュアップさせる様々行事がありました。そしてそうした行事を受け身でこなしていくのではなく、自らジャンプして行こうとする鳩高生がいました。みんなです。スクール・カウンセラーの先生と共にコミュニケーション・スキルを学び、体育祭で自分の力を出し切ることを通して、自分の役割を果たすことに取り組み、焼き芋大会では学年全員で楽しみ、生徒会企画のレクリエーションではすべての生徒がプレイヤーとなり、ポートボール、モルックを通して汗を流しながらチームワークを育むなど、かけがえのない多くの経験を積みました。
そこで年末年始、ブラッシュアップした自分を振り返ってみましょう。一つ結論めいたことを言うと、人間は生涯、ブラッシュアップしていくものなのだと思います。そうした中で、高校生活の最終章にさしかかったみなさんは、ブラッシュアップした自分にさらに磨きをかけ、卒業までにどんなジャンプをしたいか?この「ジャンプ」とは、「挑戦・チャレンジ」を意味し、さらには「挑戦した結果の果実=ごほうび=成果」をも指します。
ジャンプして「こんな自分になって卒業式を迎えたい」そんなことを年末年始、自分自身と向き合って自分なりの目標を立ててほしいと思います。そしてそのジャンプには、日々、小さな結果が出るものもあるかもしれません。その際、結果としてうまくいかなかったとしても、自分を責めないことが大事です。とは、ある心療内科医の先生のアドバイスです。そして、むしろ挑戦しようとした努力を評価したいものです、と言っています。さらにうまくいかなかったことばかりを気にしていると挑戦できなくなる、と。続けて、たとえ失敗しても目標をもってチャレンジする人に幸運の女神は訪れるものだと言います。
話が少し散らかりましたのでまとめます。今回、テーマを「ジャンプして卒業するために」としました。それは、すべての鳩高生にジャンプしてほしいという強い願いからです。そしてジャンプして卒業した人は、卒業してからも果敢にジャンプし続ける人になれると思うからです。改めて年末年始、自分のどんな面を伸ばしたいのか?どんな自分になりたいのか?ジャンプするために自分自身と向き合ってみてください。応援しています。
追伸
次回、令和8年1月前半の応援メッセージは、令和8年1月8日(木)始業式の午後にアップします。このホームページで会いましょう!
校長室より「12月前半」の鳩高生への応援メッセージ
12月8日
~鳩高生にとっての12月8日~
こんにちは、校長の田中です。冷たく澄んだ早朝の青空に山々の稜線が美しく映え、街にはクリスマスキャロルが流れる師走を迎えました。あれほど暑かった今年の夏も、もう遠い過去のように感じます。
さて、今回のテーマは、「12月8日」としました。このテーマを選んだのは、ふと手にした太宰治の短編小説に『十二月八日』という作品があり、小説の内容とは全く関係ありませんが、この「12月8日」という日が、鳩高生にとってとても大事な日だからです。鳩高生にとっての「12月8日」は追って触れるとして、何かの縁あって私にこの小説を引き合わせてくれた太宰治の『十二月八日』について少し触れておきたいと思います。
太宰治の『十二月八日』は、タイトルとなっているその日の出来事を一人の女性の視点から描いた作品です。太宰治の作品を紐解いてみると、こうした女性に仮託した作品が実にたくさんありました。これを読んだ世の女性は、自分の気持ちと重ね合わせ、その視点、思いに共感。こころを鷲掴みにされた女性は、太宰に惚れてしまうのだそうです。これは本校に勤務する日本語支援員の先生から教えてもらいました。実際、太宰は私生活でだいぶ女性にモテたことはつとに有名です。
話しを元に戻し、「十二月八日」は昭和16年(1941年)、太平洋戦争が始まった日です。戦争に対する太宰自身の複雑な思いを語り手である主婦をとおして、その心理を描写しています。作品の中で語られる様々な思い、語りかけは、現代を生きる私たちに向けられた問いかもしれません。文庫本のサイズでいうと、ほんの15頁ほどの小説です。機会があれば是非、読んでみてください。
★★★
さて、鳩高生にとっての12月8日を論じましょう。あえて言わなくても十分承知のことと思います。そう、期末考査前日です。既に進路が決まった人も多いと思いますが、進路が決まることが、直ちに卒業には直結しません。みなさんが日々取り組んでいる「各教科に属する科目、特別活動及び総合的な探究の時間」は、教育基本法が示す「平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質」を育成する大切なものです。全力で臨んでください。明日、12月2日が考査一週間前となりますが、考査期間中、全力を尽くすことは当然です。したがって、その前にどれだけ準備できるかがみなさんを大きく成長させる鍵です。12月9日からの期末考査に向けてしっかり準備をしてください。
すでに本格的に考査モードに入っている人もいるかもしれませんが、限られた時間を効率よく勉強するために、「科学的に証明されたすごい習慣」の勉強編をいくつか紹介します。いくつかと言いながら皆さんに伝えたい情報がたくさんありました。一気に読んでもらうのが、この応援メッセージですが、以下は、何度かに分けて読むことをお勧めします。今現在の自分の気持ちや波長と合ったものを一つか二つ選んで読んで「やってみよう!」と思ったものにトライしてみてください。
① スマホを近くに置かない
「スマホがそばにあるだけで注意力が散漫になる」とテキサス大学の研究チームが報告しています。何も大学の研究結果を聞かなくてもそう思いまよね。だた科学的な研究結果でもそう証明されていることを受け止めましょう。そこで研究チームは「移動しなければ手に取れない場所にスマホを置く」ことを勧めています。
② 好きなことから勉強しはじめる
広島大学の調査で「自分の好きな内容から取り組めば、モチベーションがアップする」と報告されています。自分の好きな内容から取り組むことは、やる気を促進し、自らのモチベーションを上げるうえでもひと役かってくれるということです。
③「差し込み学習」をする
いろいろな問題をシャッフルした方が学習効果が高まる。こうした学習方法を「差し込み学習(インターリーブ学習)」と呼ぶようですが、カリフォルニア大学などの研究で「まとめて」学習するのと、「間隔をあけて」学習するのはどちらがより効果的に覚えるのかを比較する実験を行ったところ、間隔をあけて学習(連続ではなく別の学習をはさむ)する方が成績がよかったそうです。私たちは時として「集中して一つのことを学習した方がいい」と思ったりしますが、実際にはいろいろな問題をシャッフルして取り組んだ方が学習効果が高まるという研究結果です。
例として挙げると、△ 「社会 → 社会 → 社会 → 社会」よりも、〇「社会 → 漢字書き取り → 英語 → 数学」の方が学習効率が高まるということです。
④「誰かに教える」意識をもつ
「あとで人に教える意識をもつだけで成績がよくなった!」とは、ワシントン大学セントルイス校による研究報告です。「誰かに伝えたい、と思う気持ちが理解を深める」のだそうです。みなさんも経験があると思います。「実際に教える機会があるとさらに学習効果がアップ」するということです。引き続き、テスト前に勉強の時間をつくってもらった時は、是非、「教え合い」をすることを勧めます。
⑤ こまめに休息をとる
「覚えたことを脳に定着させる活動は休憩中に行われる」とは、アメリカの国立研究所の研究結果です。休憩を最大化させたものの一つが睡眠ですが、やはり、記憶は睡眠時間中に整理されることが報告されています。状況によっては最後の手段として徹夜もやむを得ない場合もあるかもしれません。しかし、しっかり睡眠をとることが記憶の定着、クリアーな思考力の発揮に欠かせないことは多くの研究が語っていることです。よく学び、よく寝る。大切です。
⑥ ボールを握って記憶する
「ボールを90秒間右手で握って暗記し、左手で握って思い出すと記憶効率が高まる」とはモンクレア州立大学の研究結果です。この解説は、少し紙面が必要になるため省略しますが、ためしてみる価値はありそうです。
⑦ 冷たいタオルで顔をふく
「集中力が切れたら冷たいタオルで顔をふく」とは、電力中央研究所ヒューマンファクター研究センターの実験でその効果が証明されました。集中して勉強して疲れたら「まぶたを閉じて休んでから冷たいタオルで顔をふく」と一層、効果があるそうです。これも聞いただけでそのような気はします。是非、効果的に休息をとって、冬休み前の大きな山を乗り越えましょう!
ここに挙げた勉強法(学習法)をすでに取り入れている、という人も少なからずいると思います。様々な方法を試すことをお勧めします。そのためにも一刻も早く準備して試行錯誤することも大切な経験です。みなさんの今後の人生にいろいろなかたちで生かされるものと信じています。応援しています。
追伸
次回、12月後半の応援メッセージは、12月15日(月)にアップします。このホームページで会いましょう!